『紅〜ギロチン〜』
- 作者: 片山憲太郎,山本ヤマト
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/07/25
- メディア: 文庫
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やはりおもしろい本だなと改めて思った。第二巻も変わらず文章の書き方、構成、キャラクターがいい。
揉め事処理屋の仕事に行き詰まりを感じていた真九郎は、悪宇商会のルーシー・メイに悪宇商会に所属しないかと誘われ、答えを保留する。真九郎は紫と授業参観に行く約束をする。日曜日、ルーシーに呼び出された真九郎は、道すがら出会った斬島切彦をトラブルから救う。切彦は悪宇商会の殺し屋で、悪宇商会の入社テストが志具原理津という少女の暗殺であるとルーシーから聞き、真九郎は反発する。ただでは済まさない切彦は、理津を守り暗殺を阻止することを条件に真九郎を許すという。これによって授業参観日にも仕事がかかってしまい、紫に謝る真九郎だったが、紫は腹を立てて口もきかなくなってしまう。もやもやしたまま理津がいるという病院を訪れた真九郎は、理津を守る九鳳院近衛隊のリン・チェンシンと協力することになる。圧倒的な暴力で病院を蹂躙する切彦とフランクの前に無力な真九郎だったが、紫の電話で救われ、力を発揮し、切彦を退くことに成功する。ふたたびルーシーと会った真九郎は、紫の嘘を見抜く能力に助けられ、仕事では悪宇商会と関わらないことを選択する。銀子と紫の授業参観に行く真九郎、屋上で紫に膝枕をしてもらって、おわり。
口絵の「環から借りた『マンガ源氏物語』だ! わたしと真九郎に、ピッタリの話らしい!」は、光源氏が幼い紫の上を育てて正妻に迎えたという有名な話から(紫の上 - Wikipedia)。紫の名前と二重の意味で笑える。
「ロリコン」p.21。銀子ひどいよ。銀子いいなあ。
「手を伸ばしてくる紫を、真九郎は抱き上げた。」「紫は真九郎の首に腕を回し、嬉しそうに頬をすり寄せる。」p.79。行動がいちいちかわいい。
フランクに殴り飛ばされて窓を突き破り落ちていく真九郎。病院の七階からアスファルトの上に飛び降りて生きているのか。
p.247。まさか死ぬと思わなかった。
「……真九郎、まだ怒っているか?」p.253。紫のこの台詞だけで泣けてくる。
「……あひゅい」p.273。切彦がかわい過ぎる。
銀子かわいいよ銀子。