偽物語 第11話 「つきひフェニックス 其ノ肆」

なぜかわからないけど、すごい説得力だった。見終わったあとに小一時間考えさせられてしまうほどの説得力。「偽物のほうが圧倒的に価値があるってな。そこに本物になろうという意志があるだけ、偽物のほうが本物よりも本物だ」この台詞が重要だろう。勝てない相手なのに立ち向かっていく阿良々木に対して、これだけの短いやりとりから、余接が納得して月火を見逃した。シナリオの書き方のうまさに惚れる。

忍は月火の怪異について阿良々木に説明する。ほととぎすの托卵を例に出し、月火の怪異を話す。月火は産まれたときからフェニックスの怪異だった。阿良々木は眠っている月火にキスして、月火を妹として認識する。余接と戦うために、忍は阿良々木を吸血して大人モードになる。余接にぼろぼろに殺された阿良々木は、それでも立ち上がって戦おうとする。阿良々木の考え方に、負けたと言って去っていく。波打ちぎわに立ってほほえむ戦場ヶ原に歩み寄る。おわり。

おもしろいアニメだった。キャラクター同士の会話や説明台詞で進行する物語がいい。映像から心情や雰囲気を描写するのもうまい。『傷物語』たのしみに待っています。