はぐれ勇者の鬼畜美学 上栖綴人 HJ文庫

はぐれ勇者の鬼畜美学(エステティカ) (HJ文庫)

現代を舞台にしたファンタジーとバトルの本。現代バトルファンジーエロ学園もの。バトルの要素が思っていた以上に多かった。本の三分の一くらいは戦いの描写なんじゃないかと思う。そこに主人公の特技、錬環頸気功の力を使ったエロ要素が彩りをそえる。異世界から勇者が帰還したところから話が始まると聞いて『ぷれいぶっ!』が思い浮かんだ。『ぷれいぶっ!』は最弱勇者が主人公で、『はぐれ勇者』は真の勇者が主人公。強いダークヒーローに心躍るのがこの本のおもしろいところか。

異世界アレイザードへ行っていた鳳沢暁月は、魔王との約束で娘のミュウを現実世界に連れ帰った。異世界から帰還した者は国際教育機関「バベル」に入学することになる。ミュウは暁月の妹、美兎として生活する。暁月はバベルで「真の勇者」と診断された。自分の目的のため、生徒会にけんかを売り、生徒会長と戦う。授業の訓練プログラムで出てきたコカトリスが暴走し、生徒たちを襲う。暁月は、武器の具現化装置、Arms Deviceで巨大な剣を生み出し、コカトリスを倒す。コカトリスを暴走させた犯人を生徒会長とともに見つけ出す。暁月はテロ集団創設者の父親と世界を統べる組織トップの兄を止めると誓う。