『クダンの話をしましょうか2』

コロポックルのうわさをたよりに、クダンは北海道を訪れる。第一幕、美千恵はドッペルゲンガーを探すために、故郷の北海道へ一人旅をする。街には、子どもが自分の体験を記憶するための手形を残す不思議な風習がある。子どものころ、街を離れることのさみしさやかなしさから、美千恵は広場に黒い手形を残してしまっていた。件の力で過去の自分の気持ちを改めて知る美千恵。第二幕、クダンと一緒にアルバイトをしていた香奈は、ふとしたことから子どもたちからいたずらの対象にされてしまう。香奈はクダンを拒絶し忘れることで救われる。第三幕、中学生になっても手形の声が聞こえる琴音。手形を無理に広めようとする緑の手の子どもを琴音が諭して、手形を広めることをやめさせる話。

見開きの挿絵が多い。各話の扉絵の見開きは、クダンのことを忘れた人がいなくなっていく。

クダンの仕草も、チビTショートパンツの恰好もかわい過ぎる。

第二幕、これはいままでで一番かなしい予言の話だったな。香奈に誤解をあたえたままというのが泣ける。

最後の三つ目の話にクダンと関わりがない琴音の話を持ってきたのは微妙かな。後味は悪いかもしれないけど、香奈の話を最後に持ってくれば、より件であることのかなしさが伝わったかも。