『這いよれ! ニャル子さん』

這いよれ! ニャル子さん (GA文庫)

這いよれ! ニャル子さん (GA文庫)

ひとにすすめられて。

第1回GA文庫大賞前期奨励賞『夢見るままに待ちいたり』。異星人の怪異から命を狙われる主人公を、ニャルラトホテプのヒロインが守る話。ニャルラトホテプは『クトゥルー神話』から。ナイアーラトテップクトゥルフ神話とも呼ばれる。ラヴクラフトらの書いた『クトゥルー神話』にはモデルがいて、それがニャルラトホテプ星人などの異星人だった。元ネタ満載のギャグと主人公の先の鋭い突っ込み、意味不明で反則的なニャルラトホテプの強さ、軽快な文体が魅力的な本。

「こんばんは。いつもニコニコあなたの隣に這い寄る混沌、ニャルラトホテプです」p.11。p.105、自己紹介が笑える。「びっしりと箱の縁まで敷き詰められた桜でんぶの上に、ハートマークの白飯が申し訳程度に乗せられていた。「意味が分からない、お前って存在の」」p.124。一瞬意味がわからなかった。ニャル子さんの「そうでしょうが」って言い方がちょっと好き。

明るく元気で敬語しゃべりのニャル子さんがかわいい。