『バカとテストと召喚獣3.5』
- 作者: 井上堅二,葉賀ユイ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2008/01/30
- メディア: 文庫
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最高のバカ小説の短編集。全部で五つの話。
元気がない美波に妹の葉月がぬいぐるみをプレゼントしようとするがお金が足りず、困っているところを、明久が持ち物検査で没収されたものを鉄人こと西村先生から取り戻し、それを売ってぬいぐるみを買ってあげる話。主人公のことを『お兄ちゃん』と呼ぶ葉月がかわい過ぎる。姫路さんも気遣ってくれているようすが可憐です。
もらったラブレターをFクラスのクラスメイトに奪取されるのを阻止しようと奔走する明久の話。明久にラブレターを書いたのは姫路さんだろうというのは、読者なら誰でもわかっていたと思うけど。
強制的にカップルを幸せにして結婚させるという如月ハイランドのプレミアムチケットを明久から手に入れた翔子が、如月ハイランドに雄二を無理やり連れて行く話。話のテンポもギャグも良いし、この話が一番笑った。お化け屋敷に入った雄二と翔子を怖がらせるために、「【姫路の方が翔子より好みだな。胸も大きいし】」という秀吉の声真似トラップ。超怖えぇ。
学校のシャワーを勝手に使ったことを鉄人にとがめられ、プール掃除を命じられる明久と雄二。掃除の代償としてプールを自由に使えることに。というわけで、ムッツリーニ、秀吉、姫路、美波、葉月、翔子、ついでに美春と工藤愛子を呼んでプールを満喫する話。ヒロイン勢ぞろい。姫路さんの胸の主張具合はエベレスト並です。でももちろんメインヒロインは秀吉ですけどね!
生活費のためにアルバイトをすることにした明久。駅前の喫茶店で雄二、秀吉、ムッツリーニと共にバイトを始めることに。娘と嫁に逃げられた所為で使えない店長を置いておいて奮闘する話。
葉賀ユイのあとがき「読者サービスという言葉がありますが、あれは欺瞞ですよね。正しくは作者サービスです」に笑った。
最後まであますところなく笑えるバカ小説です。