『えむえむっ!3』

えむえむっ!〈3〉 (MF文庫)

相変わらず美緒に蹴られてハァハァする日々を送る砂戸太郎。そんなある日「男の子に慣れる練習」のために嵐子と一緒に映画を観に行くことになるのだが、転校したはずの辰吉の元彼女・間宮由美と出くわす。嵐子の男性恐怖症が快方に向かっていないことから、由美は嵐子を自分の通う女子校に転校させようとする。対する第二ボランティア部は、五日間で嵐子の男性恐怖症を治すことを条件に由美と勝負をすることになる。

話の展開とは関係ないところで母と姉に甘やかされまくる太郎がうらやましい。身内に加虐されたときも体質が発動したらおもしろいかも。なんだかんだで嵐子が太郎に好意をよせていて、デートのような恥ずかしさがあるのがいいですね。店長が好きな美少女ゲームが『Fate』なのが笑える。辰吉はもう少し深く話に関わってきてもよかったんだけど、今回は祭のシーンと太郎の女装を手伝うくらいで挿絵もなかったし。

太郎が罵られて痛めつけられてハァハァするというシチュエーションがおもしろい『えむえむっ!』ですが、さすがにそろそろこの展開にも飽きてきた感があります。嵐子との仲は良くなっているけど、一応メインは美緒さまだから、新しい展開になってもいいかもしれません。あるいは今回あまり出番がなかった辰吉と転校してきた由美を交えた話とか。