『ブレイブ ストーリー』

スタッフ

原作:宮部みゆき、監督:千明孝一、脚本:大河内一楼、キャラクター原案・デザイン・総作画監督千羽由利子、音楽:Juno Reactor、フジテレビ、GONZOワーナー・ブラザース映画

キャスト

三谷亘松たか子、芦川美鶴:ウエンツ瑛士、キ・キーマ:大泉洋、ミーナ:斎藤千和、カッツ:常盤貴子、謎の少女:川澄綾子、三谷邦子:田中好子、三谷明:高橋克実

あらすじ

自分の不幸な運命を変えるため冒険に出た少年の勇気の物語。

感想

劇場版『ブレイブ ストーリー』は、物語の最初と最後を描いた感じの作品です。起承転結でいうと、承の部分がばっさりとカットされています。なので、物語の舞台となる世界であるビジョンを説明しきれなかった部分があると思います。この部分に関しては劇場アニメーションよりもTVアニメ等のように数話に分けてじっくり見たかった感じがあります。

いわゆる萌えアニメとは一線を置いたキャラクターデザインになっていたと思います。『ToHeart』や『鋼鉄天使くるみ』とは違って、目が比較的小さく描かれていることや表情の付け方からなんとなく感じ取れます。大衆向け劇場アニメーションとしては良いのではないかと思います。実は最初に絵を見たときに千羽由利子だということに気が付かずに、劇場公開後にポスターで千羽由利子の名前を見て知りました。

斎藤千和が使われているあたりは千明監督のお気に入りなのかも。

川澄綾子のキャラクターもそれなりに重要なキャラクターです。

キャストもあまり声優を使わないで、一般大衆向けの作品ですが、思ったよりは対象年齢が低い作品なのかもしれません。前半部分やクライマックスで暗く重たいシナリオになりますが、全体的にみると子どもにもうけるファンタジー作品だと思います。

なにかこれという決定的なおもしろさがひとつ足りなかったような気がします。例えば、旅の結果ミーナと良い仲になるとか、ミツルと超常的な戦いが行われるとか。やはり、起承転結の承の部分がないのがつらいところなのかもしれません。

全体的にみると、まあ、それなりにおもしろかったので、評価は70点ということで。