『もやしもん』第11話「輝く菌未来」

最終話。沢木は蛍にキスされたときから菌が見えなくなってしまったことに気が付く。能力がなくなったことで、ただの人になった沢木に長谷川は頭を抱える。

沢木はまた蛍のいる日吉酒店へ。菌が見えなくなったのは初めてのことではなく、よくあることだという。「きっとね、沢木しだいだと思うけど」「俺しだい?」「嫌われないように生きるのって大変だけど、嫌われないように生きてるってばれたら嫌われるよ」、蛍は内股だったり髪をいじったり、しぐさがいちいちかわいい。「昔から蛍、女みてえって言われたら怒ってたじゃん、なのになんでその恰好なんだ?」「まあ確かにこれは、今までの自分の中では絶対ない姿なのかもしれない。でも、やだやだって思ってたことの裏側に真理が隠れてたりするんじゃないかな、って」。

能力がなくなっても菌たちはいるんだということに気が付く沢木「そうか、お前らはずっといたんだな」。将来のことに悩んでいた長谷川と、なんのために大学に来たのかを考えている沢木。長谷川は研究室に戻ってきた沢木を抱きしめる。抱きしめたショックから沢木はまた菌が見えるようになる。なんというハッピーエンド。驚いた拍子に菌が見えなくなるだけだったらしい。そして本格的に酒造りを始める樹研究室。終わり。

農大の奇抜な学生生活や研究室の雰囲気を、菌が見える沢木くんを主人公に据えてうまくまとめた良作でした。