『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 3 死の礎は生』

町では犬猫などの動物の惨殺事件が話題になり、死んだと思っていた妹に遭遇して、同級生でアマチュア無線部の伏見柚々と仲良くしているところにまーちゃんのトンボ(グラウンドをならすあれ)が炸裂する第三巻。

まーちゃんには肩の肉がちぎれるくらい噛み付かれ、妹には口端から血がにじむほど蹴られ、新たに出た娘にも椅子で頭を殴られる主人公。満身創痍だな。

「せんぱい、さっきのアレなんですけど」本を取り替えながら、枇杷島が久しぶりに口を開く。
「ああ、やっぱり気になった?」何のことか全く見当つかない。
p.182

本当にみーくんの会話術は見習いたい。嘘だけど。

読後感がすっきりした話だったな。読んでいる途中は長い言い回しにうんざりしたけど、これほど最後まで読んで良かったと思えた作品も珍しい。